2020年9月30日水曜日

欧州で感染が再拡大

 世界で新型コロナウイルスの感染拡大は続いている。感染者数は3300万人を突破(9月28日現在。以下同)し、回復した人は約2300万人で治療中の患者は約910万人。死者数はほぼ100万人という惨状だ。感染しても大半の人は軽症ですむともされるが、誰が重症化するのかは不明であり、感染への恐れは消えない。

 感染者が多いのは米国713万人、インド607万人、ブラジル473万人。この上位3カ国で世界の感染者の54%と半分以上を占める。上位3カ国に続くのはロシア115万人、コロンビア81万人、ペルー80万人、メキシコ73万人、スペイン71万人、アルゼンチン71万人、南アフリカ67万人で、これが上位10カ国。南米諸国で感染者が大幅に増えており、チリも45万人と多い。

 感染拡大が一服したかに見えた欧州でも感染者が増え、各国は外出制限や集会での人数制限、都市や地域を限定したロックダウン、飲食店やスポーツジムの営業制限など規制を再び強め始め、英国では人々の買い溜めの動きも現れた。夏休み期間中の人の移動増加や学校の再開、人々の警戒心の緩みなどが感染拡大につながったとされる。

 欧州の感染者数は多い順にスペイン71万6481人(死者数3万1232人)、フランス55万7683人(3万1689人)、英国46万9431人(4万2001人)、イタリア31万1364人(3万5851人)、ドイツ28万6028人(9433人)。続いてベルギー11万4179人(9980人)、オランダ11万1552人(6372人)、スウェーデン9万1679人(5896人)、ポーランド8万8636人(2447人)、ポルトガル7万3604人(1953人)などとなる。

 スペインとフランスでは9月になって毎日の新規感染者が約1万人となるなど、この春に大騒ぎしていた頃を上回るペースだ。各国政府は今春と同様に人々の行動や経済活動などの厳しい制限で感染拡大を防ごうとするが、マスク着用義務化や行動制限などに対する人々の抗議活動が各国で公然と行われたりしていることもあって、今春と同様の効果が得られるのかは不明だ。

 感染増加の原因が、夏休み期間中の人々の移動増加や学校再開、人々の警戒心の緩みだとすると、経済活動や社会活動の再開と感染拡大抑止の両立は簡単ではなく、新型コロナウイルスと共存するしかない日常とは、感染者と死者を増やしながら経済活動や社会活動を続けるものだ。それは、新型コロナウイルス感染がインフルエンザ同様の感染症の一つに定着することでもある。

 感染者や死者の増加が続く日常に人々が慣れて特別な警戒心が薄れても、肉親や友人知人を失った人々の無念の思いは薄れることがない。新型コロナウイルスには国家権力も無力だと人々が見なしている間は抑制されていたが、各国の感染拡大抑止対策が比較検証されたなら、感染者や死者の増加を他国に比べて少なくすることができなかった政府に対する批判は提起されよう。その対策としても各国政府は、人々の気の緩みが感染拡大の原因だと指摘し続ける必要がある。

2020年9月26日土曜日

女性の閣僚

 日本の新しい内閣では女性閣僚が2人だったので、「少ない」「少なすぎる」などの批判が現れた。女性閣僚が少ないとの批判は組閣のたびに繰り返されてきたが、一向に女性閣僚が増える気配はなく、日本の強固な男性支配社会の象徴にも見え、女性活躍社会なるものの中に政界は含まれないようだ。女性閣僚が5人だったのが過去最高人数。

 女性閣僚が少ないとの批判では、諸外国との比較が必ず持ち出される。フィンランドでは女性閣僚が内閣の約6割と多く、仏独など30カ国では4割以上の女性閣僚がいるそうで、日本の女性閣僚の少なさが際立つようにも見える。だが、日本でも閣僚は男女同数にしろとか閣僚の4割を女性にしろなどと具体的な要求は乏しく、女性閣僚が少ないことを批判するにとどまる。

 男性優遇(=女性冷遇)を否定して男女同権が制度化されている社会で女性閣僚が少ないことの問題は、女性の冷遇が続いていることが可視化されることだ。とはいえ、閣僚を選ぶときには能力を第一に考慮しているであろうから、結果として女性閣僚が少なくなったのか、選ぶときに意図的に男性を優先したのかは、部外者からは判断できない。

 能力が高いのに女性だからと閣僚に選任されず、凡庸な男性が閣僚に選任されるのは社会の損失であろう。だが、閣僚候補になる人物群には能力差は少ないとするなら、男性議員数の多さ(=女性議員数の少なさ)が根本の問題だと見えてくる。女性議員は衆議院(465)で約1割、参議院(248)で約2割なので議員数に比例させると、閣僚数の1割半ほどは女性であるべきとなる。女性議員の人数が増えれば、女性閣僚の数も増えるか。

 大臣の椅子は順送りで、当選回数や派閥での貢献度、首相との親密さ、派閥の力関係などで指名されるとの説が以前は語られていた。能力が重視されるのは主要閣僚だけで、残りの閣僚を選ぶときに能力などは二の次になるそうで、官僚が優秀だから大臣には高い能力や見識などは必要ではなく、無難に官僚の振り付けで大臣を演じていればいいてな見方もあった。

 現在、自民党議員が衆議院の6割以上を占め、世論調査などでは野党の支持率が低迷を続けていることから、次の総選挙でも自民が勝利し、組閣することは確実そうに見える。女性閣僚をもっと増やせという批判に応えて自民党が組閣すると、自民党の女性議員がゾロゾロと閣僚に就任することになろう。女性閣僚が増えても、能力が高く高潔で人品いやしからず自己顕示欲は控えめで、自己の利益よりも人々の利益を優先する人物が増えるかどうかは定かではない。

 女性閣僚が増えることは、男性支配社会の後退と多様性を尊重する社会に移行したことを示す。だが、女性だから有能であるとはいえず、もちろん男性だから有能だともいえない。男女の性差と政治的な能力は無関係だとすると、女性閣僚が増えれば良き政治が行われるとはいえない。凡庸な男性閣僚の代わりに凡庸な女性閣僚が増えたとしても、政治は変わらず、見捨てられる人々は見捨てられる。

2020年9月23日水曜日

カメラ市場の縮小

 インターネット上には人々が世界中で撮った写真があふれている。そのほとんどは、おそらくスマホなどで撮って投稿したものだろう。スマホのカメラは機能アップを続け、わざわざデジタルカメラを買う必要はなくなった。かつてデジカメの国内出荷台数は1億2千万台を超えたが、2020年は1167万台と10分の1以下に縮小する見通しだ。

 低価格〜中価格のデジカメはスマホに駆逐され、残るのはレンズ交換ができる一眼レフタイプだけか。写真を撮ることを趣味とする人たちが買う高機能のカメラとレンズ群だけは生き残るとしても、売れる数量は限られるから、高価にならざるを得ない。すでに各社のレンズ交換ができるデジカメは20万円台になり、上位機種は50万円台、60万円台が珍しくない。

 写真がフィルムからデジタルデータに移行したことで、ソフトによる加工が簡単になった。ピントや露出はカメラ任せで、構図が平凡だったり奇妙だったとしても、後からソフトでどうにでも修正できる時代になった。後からソフトで修正することが高度化すれば、写真を撮るという行為は素材のデータを集めることでしかなくなる。

 修正や加工が当たり前になると、独裁国家などで権力交代のたびに過去の集合写真をこっそり修正して粛清された人物を消したように、写真は個人が容認した「事実」だけを伝えるものになる。だから人々は世界中で写真を撮り、その中から厳選して(さらに修正・加工して)インターネットに投稿し、「いいね」を集めて満足する。写真が真実を伝えるとの言葉はもう誰も信じないだろうな。

 縮小するデジカメ市場でソニーの存在感が大きくなった。高級機にもミラーレスが増え、いち早く機種を揃えたソニーが優位に立った。2019年には世界のミラーレス機の生産台数の4割超を占めるほどソニーはシェアを拡大したが、ミラーレス機種の市場投入が遅れたニコンはデジカメなど映像事業で2020年3月期は171億円の赤字。市場動向を見誤り、販売不振に陥った。商品戦略を誤るとたちまち市場を失う典型例だ。

 ミラーレス機を揃えていても安泰ではないと示したのがオリンパスのカメラ事業の売却だ。オリンパスは早くからミラーレス機を投入、評価は高かったが、シェアを伸ばすことはできなかった。縮小するデジカメ市場でミラーレス機が主力になった状況でソニーが伸び、キャノンが追う。市場の縮小が続くなら、オリンパスに続いて事業継続を諦める企業が出てくるだろう。カメラの名門ニコンだって顧客に選ばれなくなれば事業を続けることは簡単ではない。

 スマホの普及で、写真を撮ることは誰にでもできる簡単な行為になった。写真を撮る専用機であるカメラの必要性は乏しくなり、オーディオ趣味と同様にカメラも一部のマニア向けの小さな市場に向けて細々と高価な機種を売る商売になる。立派なオーディオがなくてもイヤホンで音楽を楽しみ、カメラがなくても写真を撮って楽しむ時代になった。音楽を楽しむ人も写真を楽しむ人も世界での総数は格段に増えたであろうから、技術の進歩の恩恵と理解すべきか。

2020年9月19日土曜日

田舎ぐらし

 ストレス要因が多い都会で生活する人々の中には、豊かな自然に囲まれてマイペースで生きる田舎暮らしに対する憧れを持つ人がいる。鳥の声で目覚め、畑で野菜を育てたり、野山を散策したりしてすごすという暮らしは穏やかだろう。欲しいものがあればネットで注文すると宅配会社が配達してくれる時代になったので田舎暮らしに伴う不便さはほぼ消えた。

 とはいえ、都会から田舎へ移住すると決心するのは簡単ではない。働かなくても生活に困らない資産があれば、田舎でも都会でも外国でも住みたい場所に住むこともできようが、会社勤めの人が田舎に移住することは退職を意味する。就業先があるか当座の蓄えがある人以外は、田舎への移住を決断することは難しいだろう。

 だが新型コロナウイルスが企業にリモートワークを強制し、それで支障がないと判明した業務ではリモートワークが定着するだろう。そうなると、会社勤めを続けながら住居を田舎に移すことが可能になる。といっても都心などのオフィスに出社することもあろうから、山奥など交通の便が悪いところや、行き来に航空機を使用しなければならない遠隔地は選択肢から外されよう。

 農山村で暮らすことだけが田舎暮らしではない。ビルに囲まれ、アスファルトに覆われた地面だけという都会暮らしに比べると、緑が豊かで住宅が点在するが高い建物がないので空が広い郊外での生活も田舎暮らしといえよう。そういう郊外は、都心から普通列車に1〜2時間も乗ると現れる。毎日の通勤を考えると遠すぎると見なされた土地が、リモートワークの勤め人で田舎暮らしに憧れる人にとっては有力な選択肢となろう。

 そうした郊外に住む利点は、都市生活の利便性を手放さなくてもいいことだ。都会でのショッピングや観劇などを諦めずにすみ、都会に住む友人らとの交友も続けることができ、各種の病院へのアクセスも維持されるなど、それまでの都会暮らしの延長上に郊外での田舎暮らしがある。ただ、農村と違って住宅の横に畑があるとは限らない。

 完全にリモートワークに移行したならば、インターネット接続がある山奥の農山村での田舎暮らしも可能となるが、同時に都会生活の利便性を諦めることにもなる。都会生活のストレスから逃れたいという動機で田舎暮らしに憧れる人には、緑豊かで静かな環境の良い場所が理想的で、郊外での田舎暮らしは「正解」ではないかもしれないが、田舎暮らしの体験版としての意味はある。

 憧れていた農山村での田舎暮らしが、誰にとっても快適かどうかは分からない。住んでみて初めてわかる住みにくさもある。都市生活の利便性になれた人には、田舎暮らしの不便さがストレスになるかもしれない。都会と農山村の中間の生活環境として都市の郊外を見るならば、田舎暮らしの穏やかさと都市生活の利便性をほどよく混合させた生活環境だと分かる。

2020年9月16日水曜日

現状追認と大義

 バーレーンがUAEに続いてイスラエルと国交樹立に動いた。アラブ圏でイスラエルと国交を樹立する国はエジプト、ヨルダンに続く4カ国目。イスラエルとの仲を取り持ったのは米トランプ大統領で、大統領再選に向け、イスラエル寄りの中東和平への環境づくりを進めていることを米国内のキリスト教福音派にアピールする狙いだと報じられた。

 追随してオマーンなどもイスラエルとの国交樹立に動く可能性も指摘され、イスラエルによるガザ地区や西岸の併合、パレスチナ国家樹立などが棚上げにされたまま現状追認の動きが顕在化するかもしれない。パレスチナ暫定自治政府は「極めて危険な動きだ」、イランは「恥ずべき行為」、トルコは「パレスチナの大義を支える運動への新たな打撃」と強く非難した。

 現状追認に動くのは、第一にアラブ諸国にはイスラエルを武力で圧倒する力はなく、その意志もない、第二にアラブ諸国にとって「パレスチナの大義」を捨てても政治的な打撃はなくなった、第三に原油価格の下落で産業構造を変えなければならないアラブ諸国にとってイスラエルの技術力が魅力、第四に米国の圧力ーなどが絡み合っているのだろう。

 中東における現状追認とはイスラエルの存在と領土を認めることであり、占領地や入植地からの撤退を要求する国連安保理決議の無力さを再確認することである。そこにイスラム革命後のイランに対する警戒感の高まりもあって、イスラエルの位置付けがサウジアラビナなどアラブ諸国側で変化した。乱暴にいうと、大義なんてものに縛られるより個別国家の利益を優先するという珍しくもない外交だ。

 サウジアラビアが続いてイスラエルと国交樹立に動くかが注目されている。イスラエルよりもイランを敵視し、米国と親密なサウジアラビアは既にイスラエルと敵対せず、通じているとも疑われるが、国王はパレスチナ問題解決がイスラエルとの国交正常化の前提だとの姿勢を崩していない。UAEやバーレーンなどにイスラエルとの国交を樹立させてアラブ圏の反応を見ているともされるが、サウジアラビアがイスラエルと国交樹立に動けば中東の勢力図は激変しよう。

 アラブ圏にはイスラム教に基づく一体感があり、それは歴史的にいくつものイスラム帝国の支配下にあったことで形成されたという(ウンマ=アラブ・イスラム共同体)。パレスチナの大義はそれに基づくものだが、シオニズムを許容することで変質せざるを得まい。イスラエルの代わりにイランを敵視することはイスラム教内での分裂を促進するだろうが、国家は仮想敵を必要とするものだ。

 西欧による植民地支配の境界線を国境としたまま独立した現在のアラブ諸国だが、独立して数十年も経れば世代は入れ替わり、人々の国家への帰属意識は醸成されようし、民主主義が根付いたとは見えないアラブ諸国で人々はしばしば強権的に抑圧される。そうした国家で、現状追認とは人々にとって生き延びるため必要な方策だとするなら、イスラエルと国交樹立した個別国家に向かう人々の怒りは限定的かもしれない。

2020年9月12日土曜日

新型コロナと陰謀論

  世界には、新型コロナウイルスの危険性は誇張されていると主張する人々がいる。実際に感染者や死者は世界で増え続けていると報じられるが、PCR検査でウイルスの増殖回数を増やし感度を過剰に上げて感染者数を増大させているとか、コロナ以外の持病などで死んだ人も死因をコロナ感染にして処理しているなどと、感染者数や死者数の増加にはカラクリがあるとする。

 こうした具体的な指摘に対しては、事実を明らかにするしか対処法はない。データなどを示さず一方的な主張で反論しても、どちらの主張が「正しい」のか第三者には判断できない。データなどによって事実を重視した議論ならば現実から大きく乖離する危険は少ないだろう。だが、断片的な事実をつなぎ合わせて作る陰謀論では、データなどの検証よりも、いかに人々の心情に訴えるかが大事になる。

 陰謀論にはいろいろあって、▽ビル・ゲイツ氏がワクチン販売による収益を求めてウイルスを拡散させた▽ビル・ゲイツ氏がワクチンとともに人々にマイクロチップを埋め込もうと狙っている▽新型コロナは存在せず、パンデミックは政府とメディアが仕組んだ▽新型コロナは5Gシステムによるもの▽新型コロナは中国で開発された生物兵器▽ウイルスは中国の武漢の生物研究所から流出したーなど賑やかだ。

 陰謀論の効用は、世の中を理解することが簡単になることだ。事実の解釈を事実そのものよりも優先させ、あるストーリーを作り上げ、次には、そのストーリーに合わせて世の中の出来事を解釈する。陰謀論に「感染」するとおそらく、一連の出来事が都合よく並べられ、混沌とした世界がクッキリした輪郭めいたものがある世界に見えるだろう。

 思い込みや即断で、事実の解釈を事実そのものより優先させる人は珍しくなく、程度の差はあれ誰でもやっている。確証がなくても何かを誰かの責任と決めつけたりすることも日常にはよくあることだ。小さな陰謀論にまみれて人々は暮らしていて、世界で起きている出来事を理解したいとの願望があるから、大きな陰謀論が広がる土壌があるのかもしれない。

 大きな陰謀論に感化されることを防ぐには、陰謀論を眺める対象にするのがいい。ツッコミどころはいろいろあるのが陰謀論なので、例えば「地球人の絶滅を謀る宇宙人がウイルスをばら撒いた」という説があれば、「絶滅が目的なら、感染力が強く致死率が高いウイルスをばら撒くはずじゃないか」などと笑う。大ボラ話を聞いて大笑いするつもりで接するのが陰謀論には似合っている。

 新型コロナウイルスの感染拡大で各国は揃って大きな経済的打撃を受けた。大きな経済的打撃に見合う利益とは何かを各種の陰謀論は説明することができていない。刑事物のドラマでは、事件により受益する人がまず疑われるが、新型コロナウイルスの感染拡大で利益を得たのはリモートワーク関係やヘルスケア関係などだから、彼らがウイルスを拡散させたという陰謀論がそのうち現れるかな。

2020年9月9日水曜日

腹話術とマスク

  マスクをつけていると商売ができなくなるのは腹話術士。腹話術士は口を動かさず、しかし、声がどこかから聞こえてきて、腹話術士が持っている人形の口が動いて、あたかも人形が喋っているかのように見せるのが芸だ。下手な腹話術士は口が動いてしまって誰が話しているのかが観客にすぐ判るが、上等な腹話術士は口を動かさない。

 観客に口を見せ、動いていないと確認させることが腹話術士には必要だが、マスクで口を隠してしまっては芸が台無しだ。言い方を変えると、マスクをした腹話術士には誰でもなることができよう。マスクの下で声色を変えて話し、手に持った人形を大袈裟に動かして見せれば、そんな芸かと早合点して楽しむ観客がいるかもしれない。

 マスク着用が一般化して、マスク姿で話すことが日常化した。ニュース映像では取材する側もされる側もマスク着用で話し、街歩き番組ではタレントも土地の人もマスク着用で会話し、スポーツなどの観客席にはマスク姿の人々が散在する。マスクで人々の口元が見えずに声だけが伝わってくる日常になった。マスクの中の口が動いていることを忘れたなら、腹話術の声を聞いているような気にもなる。

 マスク着用が増えて、以前は会話する相手の口元も意識せずに目に入っていたことに気がつく。視線を交わしながら、口元を含め相手の顔全体を見て、話の重要性や軽重、熱意のほど、真贋などを判断していたのだろう。マスクで顔の下半分、時には顔の3分の2が隠されている状況では表情をうかがい知ることは困難で、言葉と目の動きだけが判断材料だ。

 何かを隠すためにもマスクは使われてきた。以前からタレントらが私用で出歩く時にはマスク着用で大きめの帽子をかぶるなどというが、その姿は人混みの中では逆に目を引く特異な様子にもなった。誰もがマスクを着用するようになってタレントらは気軽に出かけることができそうだが、今度は本当に目立たなくなるかも。

 マスクで顔が隠れるから、歩きながらアッカンベーと舌を出している人がいても気がつく人はほぼいないだろうし、無精髭を伸ばしたままの男性やマスクの下がすっぴんの女性もいるだろう。女性といえば、マスク着用で美人に見える女性が増えた気がする。優美な弧を描く眉の下に目もとクッキリ、ばっちりメークで目力強く、気合が入っている様子。化粧のポイントを絞ったので訴求力が強くなったか。

 口元だけの透明フェイスシールド着用なら、観客に口元を見せなければならない腹話術士に最適そうだ。だが、透明フェイスシールドは顔面との間隔が空いていて、着用者がウイルス保有者であった場合、マスク着用時よりも大量にウイルスを周囲に拡散させるだろう。透明フェイスシールド着用時にもマスク着用が必要だとすると、腹話術士の商売はまだ困難そうだ。

2020年9月6日日曜日

ドキュメント「パンデミック8月」

 世界における新型コロナウイルスの感染者数は8月1日の1761万人から31日には2510万人と約750万人増えた。死者数は1日の67万9千人超えから31日には84万3千人超えへと16万人以上増えた。日本では感染者数が1カ月で3万人以上増え、欧州各国でも感染者の増加が目立ち、南米諸国やインドでは感染者の大幅増加が続いている。

 <8月> 1日=世界の感染者が1761万人超す(米国で457万人、ブラジルで261万人、インドで163万人、ロシアで83万人、南アフリカで49万人、メキシコで41万人、イランで30万人、中国で8万4千人超す)。死者が世界で67万9千人超す(米国で15万3千人、ブラジルで9万2千人超す)。インドは全土で実施してきた活動制限を一段と緩和。マレーシアは公共交通の利用時などにマスク着用を義務化。日本の国内の感染者が3万7千人超す。

 2日=世界の感染者が1785万人超す(米国で463万人、ブラジルで270万人、インドで175万人、ロシアで84万人、南アフリカで50万人超す)。死者が世界で68万5千人超す(米国で15万4千人、ブラジルで9万3千人、メキシコで4万7千人、インドで3万7千人超す)。豪メルボルン市で夜間外出を禁止。日本の国内の感染者が3万9千人超す。

 3日=世界の感染者が1808万人超す(米国で468万人、南アフリカで51万人、メキシコで43万人超す)。死者が世界で68万8千人超す(米国で15万5千人超す)。日本の国内の感染者が4万人超す。

 4日=世界の感染者が1829万人超す(米国で473万人、ブラジルで275万人、インドで185万人、ロシアで85万人超す)。死者が世界で69万3千人超す(米国で15万5千人、ブラジルで9万4千人、メキシコで4万8千人、インドで3万8千人超す)。フィリピンのマニラ都市圏でロックダウンを再導入。日本の国内の感染者が4万1千人超す。

 5日=世界の感染者が1855万人超す(米国で478万人、メキシコで44万人、スペインで32万人、フランスで22万人超す)。死者が世界で70万人超す(米国で15万7千人超す)。日本の国内の感染者が4万2千人超す。

 6日=世界の感染者が1882万人超す(米国で484万人、ブラジルで285万人、インドで190万人、ロシアで86万人、南アフリカで52万人、メキシコで45万人、ドイツで21万人超す)。死者が世界で70万6千人超す(米国で15万8千人、ブラジルで9万7千人、インドで3万9千人、ロシアで1万4千人超す)。日本の国内の感染者が4万3千人超す。

 7日=世界の感染者が1913万人超す(米国で488万人、ブラジルで291万人、インドで196万人、ロシアで87万人、南アフリカで53万人超す)。死者が世界で70万8千人超す(メキシコで4万9千人、インドで4万人超す)。日本の国内の感染者が4万5千人超す。

 8日=世界の感染者が1938万人超す(米国で495万人、ブラジルで296万人、インドで202万人、南アフリカで54万人、メキシコで46万人、コロンビアで36万人超す)。死者が世界で71万9千人超す(米国で16万1千人、ブラジルで9万9千人、メキシコで5万人、インドで4万1千人超す)。日本の国内の感染者が4万7千人超す。

 9日=世界の感染者が1945万人超す(米国で500万人、ブラジルで301万人、インドで208万人、ロシアで88万人超す)。死者が世界で72万2千人超す(ブラジルで10万人、インドで4万2千人超す)。アフリカ大陸全体の感染者数が100万人超す。日本の国内の感染者が4万8千人超す。

 10日=世界の感染者が1986万人超す(米国で506万人、ブラジルで303万人、インドで221万人、南アフリカで55万人、メキシコで48万人、ペルーで47万人、英国で34万人、イタリアで25万人、トルコで24万人超す)。死者が世界で73万1千人超す(米国で16万2千人、ブラジルで10万1千人、メキシコで5万2千人、インドで4万3千人、南アフリカやチリで1万人超す)。パキスタンは5か月ぶりに飲食店や映画館などの屋内での営業再開。日本の国内の感染者が4万9千人超す。

 11日=世界の感染者が2008万人超す(米国で511万人、ブラジルで305万人、インドで226万人、ロシアで89万人、南アフリカで56万人、メキシコで48万人、ペルーで47万人、英国で34万人、イタリアで25万人、トルコで24万人超す)。死者が世界で73万6千人超す(米国で16万3千人、メキシコで5万3千人、インドで4万5千人超す)。NZで102日ぶりに市中感染を確認、行動規制を導入。ロシアは国立研究所が開発した新型コロナウイルスのワクチンを承認。日本の国内の感染者が5万人超す。

 13日=世界の感染者が2062万人超す(米国で521万人、ブラジルで310万人、メキシコで49万人超す)。死者が世界で74万8千人超す(米国で16万6千人、ブラジルで10万3千人超す)。ドイツで新規感染者が増加。英国は新型コロナウイルスによる死者数の定義を変更し、約5300人を統計から除く。日本の国内の感染者が5万2千人超す。

 14日=世界の感染者が2090万人超す(米国で524万人、ブラジルで322万人、インドで246万人、ロシアで90万人、南アフリカで57万人超す)。死者が世界で75万5千人超す(米国で16万7千人、ブラジルで10万5千人、メキシコで5万5千人、インドで4万8千人超す)。スペインはナイトクラブなど閉鎖。中国はウイルス検出を理由にエビや鶏肉など冷凍食品に対する輸入規制を強化。日本の国内の感染者が5万4千人超す。

 15日=世界の感染者が2118万人超す(米国で533万人、インドで252万人、ロシアで91万人、メキシコで50万人超す)。死者が世界で76万1千人超す(米国で16万8千人、ロシアで1万5千人超す)。英国はフランスやオランダ、マルタなどからの入国者に2週間の自己隔離を課す。南アフリカは経済活動に関する制限を緩和。日本の国内の感染者が5万5千人超す。

 16日=世界の感染者が2145万人超す(米国で538万人、ブラジルで331万人、南アフリカで58万人、メキシコで51万人、スペインで36万人、イランで34万人超す)。死者が世界で76万4千人超す(米国で16万9千人、ブラジルで10万7千人、メキシコで5万6千人、インドで4万9千人超す)。日本の国内の感染者が5万6千人、死者が1100人超す。

 17日=世界の感染者が2173万人超す(米国で542万人、ブラジルで334万人、インドで264万人、ロシアで92万人超す)。死者が世界で77万5千人超す(米国で17万人、インドで5万人超す)。韓国のソウルなど首都圏で集団感染が多発。

 18日=世界の感染者が2195万人超す(米国で546万人、ブラジルで335万人、メキシコで52万人超す)。死者が世界で77万6千人超す(ブラジルで10万8千人超す)。フランスは職場でのマスク着用を義務付け。スペインは深夜の飲食店営業を禁止。日本の国内の感染者が5万7千人超す。

 19日=世界の感染者が2212万人超す(米国で550万人、インドで270万人、ロシアで93万人超す)。死者が世界で77万7千人超す(米国で17万1千人、メキシコで5万7千人、インドで5万1千人超す)。フィリピンはマニラ首都圏などの外出・移動制限措置を緩和。日本の国内の感染者が5万8千人超す。

 20日=世界の感染者が2243万人超す(米国で554万人、ブラジルで340万人、インドで276万人、南アフリカで59万人、メキシコで53万人超す)。死者が世界で78万5千人超す(米国で17万3千人、ブラジルで10万9千人、インドで5万2千人超す)。日本の国内の感染者が6万人超す。

 21日=世界の感染者が2270万人超す(米国で559万人、ブラジルで350万人、インドで283万人、スペインで40万人、英国で35万人超す)。死者が世界で79万1千人超す(米国で17万4千人、ブラジルで11万2千人、メキシコで5万8千人、インドで5万3千人超す)。シンガポールは入国制限措置を感染リスクの低い国・地域から緩和。日本の国内の感染者が6万1千人超す。

 22日=世界の感染者が2304万人超す(米国で564万人、ブラジルで353万人、インドで297万人、ロシアで94万人、メキシコで54万人、ドイツで23万人超す)。死者が世界で79万8千人超す(米国で17万5千人、ラジルで11万3千人、メキシコで5万9千人、インドで5万5千人、ロシアで1万6千人、南アフリカで1万2千人超す)。日本の国内の感染者が6万2千人超す。

 23日=世界の感染者が2305万人超す(南アフリカで60万人超す)。死者が世界で80万人超す。米国は回復した人の血液を投与する治療法を特別に認可。

 24日=世界の感染者が2343万人超す(米国で571万人、ブラジルで358万人、インドで304万人、ロシアで95万人、メキシコで55万人超す)。死者が世界で80万7千人超す(米国で17万6千人、ブラジルで11万4千人、メキシコで6万人、インドで5万6千人超す)。中国がワクチンの緊急投与を7月22日に正式に始めたことが判明。日本の国内の感染者が6万3千人、死者が1200人超す。

 25日=世界の感染者が2365万人超す(米国で575万人、ブラジルで362万人、インドで316万人、南アフリカで61万人、メキシコで56万人超す)。死者が世界で81万3千人超す(米国で17万7千人、ブラジルで11万5千人、インドで5万8千人超す)。日本の国内の感染者が6万4千人超す。

 26日=世界の感染者が2390万人超す(米国で579万人、ブラジルで366万人、インドで323万人、ロシアで96万人超す)。死者が世界で81万9千人超す(米国で17万8千人、ブラジルで11万6千人、メキシコで6万1千人、インドで5万9千人超す)。

 27日=世界の感染者が2418万人超す(米国で583万人人超す)。死者が世界で82万4千人超す(米国で17万9千人超す)。ドイツは電車などでのマスク着用を義務化し、大型イベントは年内禁止。日本の国内の感染者が6万5千人超す。

 28日=世界の感染者が2439万人超す(米国で584万人、ブラジルで371万人、インドで331万人、ロシアで97万人、メキシコで57万人超す)。死者が世界で82万8千人超す(米国で18万人、ブラジルで11万7千人、メキシコで6万2千人、インドで6万人超す)。仏はパリ全域で屋外でのマスク着用を義務化。日本の国内の感染者が6万6千人超す。

 29日=世界の感染者が2461万人超す(米国で588万人、ブラジルで376万人、インドで338万人、ペルーで62万人超す)。死者が世界で83万3千人超す(米国で18万1千人、ブラジルで11万8千人、インドで6万1千人超す)。日本の国内の感染者が6万7千人超す。

 30日=世界の感染者が2499万人超す(米国で597万人、ブラジルで380万人、インドで346万人、ロシアで98万人、メキシコで58万人超す)。死者が世界で84万人超す(米国で18万2千人、ブラジルで11万9千人、メキシコで6万3千人、インドで6万2千人超す)。NZは公共輸送機関内や航空機内でのマスク着用を義務化。日本の国内の感染者が6万8千人超す。

 31日=世界の感染者が2510万人超す(ブラジルで384万人、インドで354万人、ペルーで63万人、メキシコで59万人超す)。死者が世界で84万3千人超す(ブラジルで12万人、インドで6万3千人超す)。

2020年9月5日土曜日

サケの代わりにブリ

 函館港内で9月1日、イワシが大量死して浮いているのが見つかり、漁師や市職員らが回収・撤去作業に追われた。大量死していたのは港の奥のプレジャーボートなどを係留している岸壁近く。イワシは「津軽海峡でイナダに追われて港に逃げ込んだものの、水温が高いなかに多すぎる魚が入り、酸欠で死んだんだろう」と漁師。焼却処分するために回収されたイワシは10トン以上という。

 イワシを追ったというイナダはブリの子供。体長40〜60センチのものがイナダと呼ばれ、60〜80センチがワラサ、80センチ以上がブリと呼び名が変わる。函館など道南では近年、ブリの漁獲量が増えており、2019年には6608トン(前年比31%増)。函館近海では10年前の11倍に増え、ブリの漁獲量は不漁が続くスルメイカを上回った。

 ブリが増えているのは道南だけではなく道北やオホーツク海、道東でもブリの漁獲が増えている。これは海水温の上昇に伴って回遊海域が広がり、産卵場も日本海側、太平洋側ともに北上しているためという。北海道を代表する魚はサケだが、サケを狙う定置網にもブリがかかり、ブリのほうが多いことも珍しくなくなったとか。

 サケも不漁が続いているが、秋を代表する味覚であるサンマの極端な不漁も大きく報じられた。これも海水温の上昇が影響しているとされ、漁場が次第に遠くなり、沿岸から遠く離れた沖合でも漁獲量は少なく、秋の味覚は高値となった。サンマの不漁には別の要因も指摘されている。サンマが漁獲されていた漁場で大量のマイワシが獲れるようになっているので、魚種交代が進んでいるとの解釈だ。

 魚種交代とは、漁獲量が多い魚の種類が一定の周期で入れ替わる現象。サンマとマイワシはエサで競合関係にあり、マイワシは1990年代に日本近海から姿を消したが、現在は復活して大量に漁獲されている。魚種交代が起きる要因について諸説あるそうで、海水温の変化や、それに伴う植物プランクトンや動物プランクトンなどの増減、魚種による成長速度の差(成長が遅れた小さなほうが食われる)などが関係するとみられている。

 海水温の上昇は環境の破壊ではなく変化だ。海水温が上昇すれば、海水温が低い環境を好む魚は去り、海水温が高い環境を好む魚がやってくる。海水温の上昇を嘆く生物があるとすれば、自由に移動することができないサンゴなどだが、環境の変化に適応できなかった生物が滅びるのは地球の歴史において繰り返されてきた。北太平洋は海水温が寒冷期と温暖期を数十年周期で繰り返すことが知られ、魚種交代との関係も指摘される。

 サケやサンマ、スルメイカなどの漁獲量が減り続けている北海道の周辺で、ブリやマイワシ、サバなどの漁獲量が増えた。サケやサンマ、スルメイカなどは資源として減少したのか他の海域に移動したのか定かではないらしいが、サケの代わりにブリ、サンマの代わりにマイワシなどと海は、海水温が変化しても豊かな恵みを人間に与え続けている。

2020年9月2日水曜日

集中から分散へ

 新型コロナウイルスの感染拡大により様々な行動変容を強いられた人々はまた、「これって、なくてもOKなんだ」と数々の見直しできるものがあることに気がついた。例えば、都会での通勤。リモートワークで業務に支障がないと明らかになってしまうと、朝早く起きて、わざわざ満員電車に詰め込まれて通勤する意味が問い直される。

 企業にとっても、高い賃貸料を払って広いオフィスを構え、通勤手当を払って社員を一堂に集める意味が問い直される。「これって、無駄な出費なんじゃない?」と見るようになると旧来の習慣は捨てられよう。新型コロナウイルスの感染拡大の終息を見通すことができない状況が続いているので、なおさら“無駄”な出費の見直しは加速する。

 社員をサボらせず業務に専念させるためにオフィスに社員を集めて管理することが有効だったのだろうが、インターネットなどの高度化が新たな管理方法を可能にし、さらに成果主義が徹底されるなら全ての社員を就業時間はオフィスに閉じ込めておく意味が薄れる。賃貸料など固定費の削減は収益に寄与するから経営陣は歓迎するだろうな。

 東京の渋谷などIT関係のベンチャー企業が集まる地区では空室率が上昇し、新規募集の賃貸料は下がり始めているという。以前からオンライン化を行っていた企業が完全なリモートワークに移行し、オフィスの縮小に動いたと見られている。ベンチャー企業と違って大企業は簡単には動けないだろうが、無駄と分かったものをいつまでも続けることはしないだろう。

 少し大きな地震に襲われるたびに鉄道など交通機関が機能しなくなる東京に大企業もベンチャー企業も集まり続け、危機管理に無頓着とも見えた。だが、社員が集まることを新型コロナウイルスが制約し、リモートワークで業務が可能と判明したことが企業行動の変化を促す。東京に通う各企業の社員が少なくなれば、地震後に各駅に大量に滞留する帰宅待ちの人々が減ることにつながろう。

 都心の広大なオフィスに社員を集める集中型の企業スタイルから、都心の縮小したオフィスには限られた機能を残し、社員が各地に住んで業務を行うという分散型の企業スタイルへの転換が進むなら、日本社会にも変化が生じよう。集中から分散へ人々の意識も変わるなら、東京一極集中などの是正につながるかもしれないが、そうした変化への最大の抵抗勢力は霞ヶ関に集う官僚か。裁量権力の集中が官僚の地位を保つのだから、分散を嫌うだろう。

 東京への通勤者が減ると、飲食業や小売業などもビジネススタイルや立地などの見直しが必要になる。新たに需要が増えた地域などへ移転したり、リモートビジネスを活性化させたりするしかない。それはアルバイトなど学生の短期就業先の減少につながり、学生募集に影響が出てくれば大学なども東京集中を見直さざるを得ないだろう。