日本を訪れた外国人は2016年に前年比21.8%増の2403万人となって過去最多となり、今年もすでに1000万人を超え、増加を続けている。中国人の観光客が急に増えた印象があるが、2016年で見ると、中国が637万人(前年比27.7%増)で600万人台に乗り、韓国は509万人で500万人を突破、続いて台湾416万人、香港183万人と上位4位までで1700万人を超え、全体の72.7%となる。
5位は米国で124万人となり過去最高だが、オーストラリア44万人、英国29万人、カナダ27万人、フランス25万人、ドイツ18万人、イタリア11万人、スペイン9万人とこちらも過去最高となった。上位20位で過去最高にならなかったのはロシアだけで、世界各地から日本に来る人が増えている。
外国人がスマホや地図を見ながら街角で立ち止まり、迷っている様子を見ることも全国各地で増えているだろう。そうした光景を見て、手助けしてあげたいが外国語が分からないと残念に思い、英語の学習を始める人もいるかもしれない。アジア人が訪日観光客の8割以上になるのだが、中国語をはじめとしたアジアの言語より、身につけるべき言語として英語が優先されるのは国際共通語とみなされるからか。
小学校ではすでに英語に親しませる教育は取り入れられていたが、2018年から英語教育が義務化される。初歩的な読み書きはもとより、実践的な英語を身につけるため、リスニングやスピーキングに重点が置かれるという。小学校での英語教育が強化されると、中高での英語教育も変化し、「使える英語」を生徒が身につけることが更に重視されるそうだ。
こうした英語教育の成果が見事に達成されれば、数年後には小学生や中高生が、街角で迷っている訪日観光客を実践的な英語でサポートする光景が珍しくなくなるかもしれない。だが、学校教育により全ての生徒が期待通りに英語を実践的に使うことができるようになる……わけでもないだろうから、そのうちに小学校入学前に英語に親しむことが重要だなどと文科省は言い出すかもしれないな。
外国語教育は日本以外の多様な文化を知る糸口になるものでもあり、必要だ。インターネットの時代でもあり、例えば英語を使うことができるなら、欧米をはじめとした多彩なニュース、論説、主張などを直接知ることができ、視野が広がろう。しかし、実践を重視し、使える英語などと産業界が喜びそうな方向に外国語教育が傾きすぎると、ようやく英語を身につけた生徒が社会に出る頃に状況が一変している可能性がある。
自動翻訳の開発が急速に進展している。まともな日本語にならないと機械翻訳はバカにされていたが、AIやビッグデータの活用などによって飛躍的に性能が上がっているという。「使える自動翻訳」が実現すれば、アプリを入れたスマホで外国人と日本人が会話することも可能になる。つまり、実践的な英語力を身につけるためにと何年も教育を受けた人が社会に出た頃には、誰でも外国人と多数の外国語で会話が可能な状況になっているかもしれない。
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