2021年4月24日土曜日

世界で日本で第4波

 感染が急速に拡大し、新規感染者が約33万2千人/日で死者2263人/日と過去最高になったインド(23日)。2020年9月には新規感染者が10万人/日だったのが21年2月には1万人/日程度になっていたのに、感染拡大を抑制し続けることができなかった。政府は行動制限を解除し、大規模な選挙集会や宗教行事などで感染が拡大したことに加え変異ウイルスの蔓延で、感染悪化に拍車がかかっている。

 インドのほかに南米や欧州、トルコなどでも変異ウイルスによる感染拡大が顕著で、世界で新規感染者が大幅に増え、第4波が襲来している状況だ。イスラエルや英米はワクチン接種が他国より早いペースで進み、行動規制の緩和が報じられるが、インドやブラジルなどでは集中治療室が埋まり、病院には患者が溢れ、医薬品や医療用酸素の枯渇もあって医療崩壊が現実となっている。

 世界での感染者数は1億4千万人、死者数は300万人を超えた。ワクチン接種が進むのは先進国などの特定国に限られる一方で、インドをはじめとする多くの国は変異ウイルスなどによる感染の拡大を抑制できず、人々の気の緩みなども指摘され、外出禁止など行動制限や商店の営業規制などに頼るしかない。米国でも州によっては若者を中心に感染者数が増加に転じているという。

 日本にも第4波が襲来している。大阪など近畿圏で感染拡大が顕著だったが、自治体も政府も毎日の新規感染者数などを深刻がって見てるだけで、素早い対策は希薄だった。そうしているうちに東京をはじめ全国的に感染の拡大が広がり、緊急事態宣言に追い込まれる地域も出てきた。緊急事態宣言の前段階として設定された「まん防」の効果は何があったのかと疑問になるような展開で、感染拡大を後追いしているだけの自治体と政府だ。

 変異ウイルスによる感染ルートに顕著な相違は報告されていないので、飛沫感染と接触感染が主であることは変わらないだろう。3密を避けるとの対策が引き続いて有効だろうが、自治体や政府から聞こえてくる対策は、飲食店の営業規制に偏る。だが、飲食店での飲み会ルートでの新規感染者はどれくらいなのか具体的な数字は示されない。科学的な対策というなら、根拠になるのはデータだ。

 1年前とは人々の意識は変化した。ワクチン確保が後手にまわり、外出自粛や営業自粛を呼びかける以外に対策はないように見える自治体や政府を人々は冷ややかに見ている。厚労省をはじめ官僚らが多数で飲み会を開いていたことが次々に暴かれ、自治体や政府の発する言葉に説得力が薄れた。人々の信頼を得るためには自治体や政府は、第4波を見事に抑制してみせるくらいを達成しなければなるまい。

 都会では、飲食店の時短営業などにより路上で酒を片手に飲み会をする人々が現れたという。自治体は路上飲み会も厳しく取り締まるというが、法的な根拠はぼやけている。感染リスクがあると専門家は指摘するが、路上飲み会と同様の感染リスクがある状況は、混雑する通勤通学時や会社内など都市生活には珍しくない。路上飲み会の感染リスクを数字で可視化して警告することが専門家の役目だ。第4波に対して人々の協力を得たいのなら、具体的なデータで人々を説得しなければならない。

0 件のコメント:

コメントを投稿