2014年9月24日水曜日

寝台列車ホテル


 2016年3月に開業予定の北海道新幹線は、新青森−新函館北斗(約148キロ)を約1時間で結ぶ。新函館北斗駅まで東京からは約4時間9分、大宮からは約3時間44分、仙台からは約2時間37分となるので、函館も東京からの日帰り圏内に入る。さらに北海道新幹線は札幌までの延伸が決定したが、開通予定は2035年度までとずいぶん先の話だ。

 東京からの日帰り圏内に函館が入ったといっても、函館に滞在できる時間は3、4時間程度だろうから、商談などのビジネスには使えようが、観光には慌ただしすぎる。仙台辺りからなら、観る目的地を絞れば日帰り観光でも楽しむことができそうだ。でも、あちこち観て回って、食事や温泉も楽しむとなると、新幹線を使った日帰り観光を重ねるしかない。

 北海道新幹線の開業効果に期待が高まる一方で、青函トンネルを通る寝台列車が廃止される見通しとなっている。大阪と札幌を結ぶ「トワイライトエクスプレス」は2015年春に廃止されることが発表され、札幌と青森を結ぶ急行「はまなす」の廃止も報じられ、東京と札幌を結ぶ「カシオペア」「北斗星」も存続が危ぶまれている。新幹線開業で青函トンネルの架線電圧が2万5千ボルトに上がるため、現在使用されている電気機関車が使えなくなるためだ。

 2万5千ボルトに対応できる電気機関車を製造すれば対応できるのだが、JR北海道は資金が乏しく、優先順位からすれば寝台列車存続は低いだろうから、いったんは廃止されそう。「カシオペア」「北斗星」が廃止されるとなれば、鉄道ファンが大騒ぎしそうで、チケットの争奪戦は過熱し、華やかなフィナーレになりそうだ。

 さて、廃止されるとすれば「カシオペア」「北斗星」の車両の争奪戦も過熱するかもしれない。寝台列車は車両内で完結する宿泊設備を有するのであるから、そのまま「動かない寝台列車」ホテルになる。駅の構内の一郭でもいいし、駅の周辺でもいいし、観光地でもいいから、寝台列車を設置するだけで豪華な寝台列車ホテルが誕生する。

 「トワイライトエクスプレス」を含めても豪華寝台列車の車両数は限られているので、日本のどこかに豪華寝台列車がホテルになっていれば、“動いていた”寝台列車に乗った経験がある人なら懐かしがるだろうし、チケットが取れずに乗ることができなかった人なら、寝台列車での宿泊を体験しようと集まりそうだ。

 「カシオペア」「北斗星」といえば2時間ドラマの舞台でもある。走っている寝台列車は密室ともなるが、そこで殺人事件が発生するとの設定が多い。東京発の寝台列車が北海道で初めて停車するのは函館で、ここも2時間ドラマの舞台によくなる土地だから、函館に豪華寝台列車ホテルが誕生するのは違和感がなさそう。ただし、動かない寝台列車は密室にはならないから、2時間ドラマの舞台には不向きか。

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