2018年2月14日水曜日

蛇行がもたらす影響

 北陸などが大雪に見舞われていた時、北海道の西の日本海で低気圧が停滞し、ほとんど動かずにいた。その低気圧が大陸からの寒気を呼び込み続けた。この冬は、北海道の東のオホーツク海では、低気圧がゆっくりと東から西へ動いていることが何回もあった。

 日本の天候を様々に変化させる低気圧や高気圧は通常、偏西風により西から東に流されて行く。冬に寒気や大雪をもたらす低気圧も通常は西から東に流されるので、北国以外では寒気や大雪も一過性の気象現象であることが多い。

 なぜ今年は、低気圧が東から西に動いたり、停滞したりしたのだろうか。考えられるのはブロッキングだ。これは、偏西風の蛇行が大きくなって低気圧や高気圧の東進を妨げる現象で、低気圧や高気圧が停滞するため、同じ天候が続く。

 偏西風の北側には冷たい空気があり、南には暖かい空気があるので、偏西風が日本の南側に大きく蛇行すると、日本列島は冷たい空気に覆われる。気象庁が1月下旬の寒波について「この要因は、偏西風の蛇行によりシベリア東部で蓄積した大気下層の非常に強い寒気が、北西の季節風の強まりにより、日本付近に流れ込んだため」とした。

 気象庁が発表した日本上空1500m気温図によると、シベリア東部で蓄積した強い寒気が塊のまま北西から南東に移動してきたと見える。Rストーンズのベロマークの向きを左右変えたような形の寒気が日本を覆ったのだから、偏西風が日本を中に入れたU字型に蛇行しているのだろう。

 偏西風は高度とともに強くなり、対流圏と成層圏の境界付近の高度10kmほどで最も風速が大きくなる(ジェット気流)。ただ気象庁は偏西風のデータを日常的には発表していない。ウィンドプロファイラ(上空の風)は発表しているが、これは高度1km、2km、3kmの風向と風速。偏西風の動きを知る参考にはなる。

 偏西風は分裂することもある。この冬、日本海寒帯気団収束帯ができたが、これは大陸から吹く北西の風が北朝鮮・中国国境付近の白頭山で二手に分かれ、北側を回る風と南側を回る風が日本海で合流するもので、上昇流を強め、帯状になった雪雲が発生する。これで大雪が降った。

0 件のコメント:

コメントを投稿