中国では金融引き締め政策によって企業の資金繰りが悪化し、企業が発行した債券でデフォルトが相次いでいると報じられた。今年上半期(1〜6月)の不履行額は昨年の4割増だという。「シャドーバンキング」の規制が強まる見通しもあって資金調達が簡単ではなくなっているようだ。
だが、市場から退出すべきゾンビ企業を中国でも支えることができなくなったと見るのは早すぎるようで、中央銀行の中国人民銀行は社債市場の下支えを始め、金融緩和に動くとも報じられている。市場経済も政府の管理下にある中国では、景気の足を引っ張る企業倒産が増えることは容認されまい。
購買力平価で見る経済規模では米国を抜いたともされる中国では、地方政府や企業などの債務が巨額に積み上がっていて、中国経済の最大の問題と見られているが、実態は詳らかではない。公的な発表はあるが、それが実態にどれほど近いのか不明だ。
例えば、人民銀の発表では、中国国内の家計・金融企業・非金融企業などを合わせた債務規模は244兆元(約4075兆円。16年12月末)というが、中国国家統計局の統計では、16年のGDPは約75兆元で債務の対GDP比率は約350%とされ、もっと多い。
債務は探せば探すほど出てくる可能性が高いが、荒療治に踏みきる覚悟がなければ発表は適当な数字に止めておくしかあるまい。注意すべきは、当局が実態を把握しているのか把握しきれていないのかは、発表された数字から判断することができないことだ。
中国では不動産バブルが起きているともいわれ、過剰な投機を抑制するために当局は金融引き締めに動くが、それは、野放図に債務を膨張させた企業の資金繰りを直撃する。不動産バブルを抑制しつつ、債務の返済に支障が出ている企業を救うために資金の流れを緩めるという矛盾した対策が続く。
資金が流入している間はバブルは続くが、バブルが続くと企業などの債務は更に増え、ゾンビ企業が増えていく。減速しつつも成長は続くと見られている中国経済だが、永遠に成長を続けることはできまい。バブルが崩壊し、債務膨張の清算を迫られる日を永遠に先送りすることもできまい。
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