ポール・マッカートニー(PM)が来日して、東京ドームで2時間半のライブを行い、最新アルバムからビートルズ・ナンバーまで全36曲を披露し、両国国技館のライブでは全31曲を披露したそうだ。PMは立ってベースを弾いて歌い、途中でピアノやギターも弾いたという。
PMは1942年6月生まれだから76歳だ。英国でビートルズが「ラブ・ミー・ドゥ」でレコードデビューしたのは1962年10月だからPMは20歳だった。それから56年経ってもPMはワールド・ツアーを続けている。
PMだけではなくローリング・ストーンズも昨年から今年にかけてワールド・ツアーを行うなど、1960年代、70年代にデビューしたバンドやミュージシャンの大規模ツアーは珍しいことではない。「老人になってもロックをやっている」と以前は驚かれたが、最近ではフツーの光景になった。
ザ・バンドは1960年代初めから活動し、レコード・デビューしたのは1968年で1976年に活動を停止した。ボブ・ディランやニール・ヤング、マディ・ウォーターズ、ドクター・ジョン、ヴァン・モリソン、エリック・クラプトンらも参加したラスト・コンサートの模様は、マーティン・スコセッシ監督の映画『ラスト・ワルツ』として公開された。
その『ラスト・ワルツ』が日本での公開40周年を機に、映像がデジタル・リマスターされて大音響による上映が行われている。ある地方都市の映画館でも上映され、観に行った友人は、映像と大音量のサウンドには満足したものの、別のことが印象に残ったという。
友人曰く、「観に来ていたのはジジイとババアばかり。けっこう人数は多かったけど、みんな老人だ」。60代の友人は自分もジジイなのだが、いまでも毎日のようにロックを聴き、若いころ着ていたような服を好む。が、観に来ていた人の半分以上が地味な服装で、顔つきなども見るからにフツーの老人だったと友人。
ロックは若者の音楽だなどと1960年代などに言われたが、「それは目新しい音楽という意味でしかなかった」とし、音楽に精神性を絡ませて論じるのが当時流行ったが、「こじつけだった」と友人。解釈に過ぎない論が、本質を突く議論であるかのように持てはやされるのは珍しくない。
ロックは音楽のジャンルとして確かな位置を占めた現在、PMなどのようにミュージシャンやバンドだけが高齢化したわけではなく、ロックファンも高齢化した。表面だけ見るならば、ロックは老人の音楽だと慌て者が言いだすかもしれないな。
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