靖国神社の石柱と台座に黒いフェルトペンのようなもので、トイレを意味する中国語などが書かれていたという。この落書きの画像が中国のSNSに「出国する」などと書かれたメッセージとともに投稿されていたと報じられ、5月の中国人3人による落書き事件を模倣した中国人による犯行のようだ。
この犯行は中国人にとっては「愛国無罪」の行為らしく、中国国内で称賛されることはあっても批判されることはないだろう(批判した側が中国国内ではバッシングされよう)から、同様の模倣犯は今後も続発するかもしれない。中国政府にとっては、人々が日本を標的にし、日本でコトを起こしているだけなら傍観していればいいので気楽だ。
靖国神社HPによると同神社には、戊辰戦争など国内の戦いでの死者や坂本龍馬ら幕末の志士達、日清・日露・第一次大戦・満洲事変・支那事変・第二次大戦の死者の御霊が祀られている(246万6千余柱)。その中には従軍看護婦や勤労動員中の死者、シベリア抑留中の死者、日本人として戦死した台湾及び朝鮮半島出身者、戦争犯罪人として処刑された人らも含まれ、「国家のために尊い命を捧げられた人々の御霊を慰め、その事績を永く後世に伝えることを目的に創建された神社」だとする。
こうした主張が成立するには、死者の霊を集めることができるとともに、祀られていなかった戦争犯罪人の霊も加えることができるなど、現世で生きている人間が思うがままに自由に死者の霊を扱うことができなければならない。靖国神社の主張は、彼らが自由に死者の霊を動かすことができるという主張でもある。霊の存在は客観的に証明されてはおらず、信じる人には霊が存在し、信じない人には靖国神社の主張は荒唐無稽であろう。
中国人の落書きを防ぐには、靖国神社が、毛沢東をはじめとする中国革命の英雄の御霊も一緒に祀ることが効果的だ。靖国神社は死者の霊を自由に動かすことができ、霊の世界には国境など無意味だろうから中国人の霊も靖国神社なら動かすことができるだろう。中国革命の英雄の御霊も祀られている靖国神社に対して中国人がトイレなどと落書きなどしようものなら、その行為は反革命的で、革命により成立した現在の中国に対して国家反逆罪に相当するかもしれない。
靖国神社が中国革命の英雄の御霊を祀るには特別の理由が必要になる。だが、現在の中国が欧米による世界支配に立ち向かい、かつての日本が失敗した大東亜共栄圏の構想を引き継いで、アジアからグーローバルサウスに広がる非白人諸国による共栄圏の構築を着実に進めているとし、中国革命の成功が現在の大東亜共栄圏の実現につながったと解釈するなら、特別に中国革命の英雄の御霊を靖国神社に祀ることも許されるかもしれない。
問題は、中国革命の英雄の御霊を祀った靖国神社に対して中国政府が激しく反発するだろうことだ。毛沢東など中国革命の英雄の霊が日本に行ってしまったなら中国政府のメンツは丸潰れだ。もう一つの問題は、靖国神社が革命を信奉する中国人の聖地巡礼の場所になってゾクゾクと中国人が押し寄せる一方、中国では絶対にできない革命の英雄を批判する行為が日本なら許されると思いこんだ中国人が、中国革命を批判する落書きを試みるかもしれないことだ。
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