2018年9月5日水曜日

中国製の通信機器の排除

 米国は、2019会計年度に戦費を含め計7160億ドルの国防予算を計上する国防権限法で、米政府機関と取引企業に対して、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)の製品を使うことを禁止した。

 かねて両社は中国情報機関と関係があると疑われ、両社の製品には密かにユーザーデータを閲覧したり、得た情報を送信したりする機能の存在が指摘されていた。スパイ活動に使われるとか、サイバーアタックに使われるとかの懸念も取りざたされていた。

 中国への情報漏洩に対して厳しい姿勢に転じた米国は、両社の製品を安全保障上の脅威と判定した。この禁止は米国の民間企業にも注意を促すだろう。すでに米国は両社のスマホに対して、米国の政府機関や米軍で販売することを禁止していた。

 ファーウェイとZTE両社の製品に対する懸念は、世界にも広がりつつある。オーストラリアは次世代高速通信「5G」で新セキュリティー指針を公表、外国政府とつながりがある企業を締め出すことを決め、両社の機器の使用を事実上禁止した。
 
 ロシアも、両社を含む外国通信設備の輸入禁止を検討していると報じられた。こちらは自国企業保護が狙いとも見られている。ロシア通信設備市場でロシア企業のシェアは1割未満で、両社など外国企業が席巻しているので、安全保障対策と自国企業保護の一石二鳥を狙ったか。

 日本政府も両社の製品を情報システム導入時の入札から除外する方針を固めたと報じられた。安全保障の懸念を理由にしているが、米国と歩調を合わせざるを得ない事情が透けて見える。日本が両社の製品を使っていたなら米国は、重要な情報を日本の情報システムに流してくれないだろう。日本で情報が漏れるなら、米国内で情報漏洩を防ぐ意味が薄れる。

 両社を含む中国企業の情報通信機器には「バックドアが仕掛けられている」との懸念は以前から広まっていた。国内ではインターネットで人々を監視している中国は、米国などから盛大に各種の情報を収集しているとも言われていたから、米国などが中国企業の製品の排除に動き出したのは当然のようにも見える。

 だが、情報通信機器にバックドアを仕掛けるということは、中国だけが行っていることなのだろうか。むしろ、米国などの機器を手本にして中国に都合の良いように手直しして搭載しているだけなのではないか。つまり、米国製や韓国製、中国製など大半の情報通信機器にはバックドアが仕掛けられている可能性がある。

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