欧州でも今年は猛暑だという。アフリカからの熱波がまず到達するスペインとポルトガルで最高気温が46度を超え、欧州での過去の最高気温48度に迫った。北欧でも気温が高く、北極圏でも30度を超えたという。森林火災も各国で相次ぎ、干ばつなど作物への影響が心配されている。
英国では6月以来、平年より気温が高い日が続き、水不足が深刻化している。フランスでは川の水温が、原子炉の冷却水の基準値を大きく上回るほど上昇したため原子炉を一時停止させた。ドイツでは河川の水位が低下し、水中に投棄されていた第二次大戦の手榴弾や地雷などが川底から発見された。
欧州では日本ほどクーラーが普及していないので、排熱によるヒートアイランド現象は限定的だと見られる。猛暑が続くのは、偏西風が北側に蛇行し、高気圧が居座り、アフリカから熱波が吹き込んでいるからだとされる。アフリカでは最高気温が50度を超える場所もあるというから、この熱波は強力だ。
緯度で見ると欧州南部は北海道とほぼ同じだ。函館はバルセロナやローマ、札幌はマルセイユ、旭川はモナコ、稚内はトリノやミラノなどとほぼ同緯度。パリやロンドン、ベルリンの緯度はサハリン(樺太)と同じで、北海道より北になる。
緯度が高く寒い気候のはずの欧州だが、北海道とほぼ同緯度の欧州南部は北海道より温暖で、パリやベルリンがある欧州大陸も北海道並みの気候だ。これは中米カリブ海から大西洋を横断して流れてくる暖流(メキシコ湾流)に温められる影響だとされる。
気候区分では、英国や仏独を含む欧州の大半は西岸海洋性気候で、スペインやイタリアなどは地中海性気候となる。西岸海洋性気候は、偏西風による海洋の影響で、夏は涼しく冬は温暖で、年間を通じて適度の降水がある。地中海性気候は、冬は温暖で雨が多く、夏は高温で乾燥する。
欧州の夏は涼しいとされてきたが、猛暑に見舞われることが珍しくなくなった。2003年には欧州で2万人以上の死者が出たとされ、2007年、2010年、2015年、2017年などの夏も暑かった。
偏西風の蛇行が欧州でも日本でも気候を左右し、時には夏に猛暑、冬に極寒をもたらす。猛暑などが珍しくなくなったのは、偏西風の蛇行が珍しくなくなったということだろう。CO2排出の削減を行えば、偏西風の蛇行が減少するのか、まだ確かなことは分かっていない。
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