2018年8月18日土曜日

サマータイム・ブルース

 「サマータイム・ブルース」といえば、RCサクセションのバージョンが日本では知られている。原発批判の歌詞のため当時所属していたレコード会社は発売中止にし、他社から発売されて、チャート1位になった。福島第一原発の事故後にも注目された。

 この曲のオリジナルはエディ・コクランだが、歌詞は、夏になって彼女と遊びに行きたいのに、仕事を休めず、親から車を貸してもらえないティーンの不満を歌ったもの。世界でもザ・フーなど多くのバンドやミュージシャンにカバーされている。ロックのスタンダードの一つだ。

 この夏、日本でサマータイムが議論になっているが、こちらは正確にはサマー・タイム(summer time)で、夏時間のこと。summertimeやsummer-timeは、夏季とか夏の意味。どちらもブルース(blues)をつければ似合いそうで、皮肉ったり、からかったりできそう。

 日本でもサマータイム(サマー・タイムのこと。以下同)を導入しようという議論は、これまで何回も提起されては、反対が多くて立ち消えになってきた。導入を促す経済界や官僚からはメリットだけが強調され、先進の欧州諸国が導入していると付け加えられる。

 何回も提起されたのに、反対が多くて導入できなかったのだから、サマータイムについての検証は終わっているということだ。日本では、サマータイム導入のメリットよりデメリットのほうが多く、日本の風土にそぐわないというのが大方の理解。

 サマータイムを導入している欧州は緯度的に日本より遥かに高い(北に位置する)。欧州南部のローマでも北緯は約42度、マドリードは約40度、欧州中央部のパリは約48度、ロンドンやベルリンは約52度、欧州北部のストックホルムは約59度、オスロやヘルシンキは約60度。

 東京は約36度なので、欧州では伊シチリア島の南側、地中海の中央部に相当する。例えば、パリの7月の日の出は朝6時頃、日の入りは夜の10時前と日の入りが遅く、日照時間は約16時間になるが、東京の7月は日の出が朝5時前、日の入りが夜の7時前で日照時間は約14時間。日の入りがパリは東京より3時間も遅い。

 夜10時頃まで明るい地域ではサマータイムで早く帰宅することに意味があろうが、夜7時に暗くなる地域ではサマータイムのメリットは乏しい。サマータイム導入を何度も試みる経済界や官僚を皮肉った歌詞のサマータイム・ブルーズを作ることができそうだ。

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