2018年5月16日水曜日

ギブソンのギター

 プロのギタリストは数多くのギターを所有しているだろうし、ライブでは曲によってギターを使い分けることも珍しくない。どんなギターでも弾きこなすのはプロだから当然なのだろうが、一方で、ギタリストには特定のギターと結びついたイメージがあることも多い。

 そうしたイメージは、全盛期のライブの広く流布した映像でギタリストがいつも同じギターを使っていることから生じたりする。ギターといってもモデルにより、ネックの太さや形状は様々で、重さやボディバランスも異なるので、ギタリストは好みや相性でギターを選ぶ。ライブではそれぞれ演奏しやすいギターを使うので、それが愛器だとファンから見なされる。

 ギブソンでは例えば、ジョニー・ウィンターの愛器はファイヤーバード、アルバート・キングやレスリー・ウエスト、マイケル・シェンカーはフライングⅤ、アレン・コリンズはエクスプローラー。SGを使ったギタリストはフランク・ザッパやカルロス・サンタナ、ピート・タウンゼントらと多いが、使い続ける人は少ない印象がある(クリーム時代のエリック・クラプトンはサイケデリックなペイントのSGを使用)。

 エレキギターを代表するモデルでもあるレスポールも多くのギタリストが使うが、有名なのがジミー・ペイジ。レッド・ツェッペリンのライブでは腰の位置に下げてレスポールを弾く姿が印象的だった。ほかのギターに比べて重いのが敬遠されたのか、最近はストラトキャスターを使う人のほうが多いようだ。

 セミアコのES-335はBBキングらブルーズ・ギタリストの多くが使用するが、チャック・ベリーも愛用した。ソリッドギターの音もフルアコの音も出すことができるがフルアコよりボディが薄く使いやすいので、ロックやジャズなどにも愛用者が多く、最近ではキース・リチャーズが黒いモデルを使用している。

 ギブソンのフルアコの代表はES-175だろう。多くのジャズ・ギタリストが使っている。他にもL-5やスーパー400などジャズのギタリストが使うフルアコの多くはギブソンという印象だ。また、ギブソンはハミングバードをはじめとするアコースティック・ギターも製造、多くのミュージシャンに使われている。

 その米ギブソンが経営破綻した(負債は最大5億ドル)。ギター専業から事業を多角化するため企業買収を重ねたが、失敗した。不採算事業から撤退し、ギターなどの事業に専念するというから音楽ファンとしては、経営の迷走を冷ややかに見つつも応援したくなる。ただ、ギターを買って応援してあげたいが、ギブソンのギターは気楽に買うことができる価格ではない。

0 件のコメント:

コメントを投稿