2018年5月2日水曜日

強固な男性優位社会

 セクハラ(セクシャルハラスメント)は言葉や行為による性的嫌がらせを行うことであり、パワハラ(パワーハラスメント)は地位や権力で優位にある者が言葉や行為による抑圧や嫌がらせを行うこと。セクハラも地位や権力で優位にある者が行うことが珍しくなく、どちらも力関係の優劣が背景にある。

 日本はまだ男性優位の社会であり、地位や権力も男性が女性より優位にあることが多いので、セクハラやパワハラを行う主体は男性が多い。身体に対する傷害なら被害者の特定は容易だが、言葉によるセクハラやパワハラは精神的な傷害であり、当事者の認識に関係し、また、「証拠」の保存の困難さもあって客観的な認定は簡単ではない。

 そんな日本でも、セクハラやパワハラは許されざる行為であるとの認識は定着しつつあるようだ。だから、セクハラやパワハラを行ったと批判された人間は、指摘されてから、無自覚だった自己の行為を反省するか、セクハラやパワハラに相当する行為ではなかったと反発したり弁解したりする。

 米国ではハリウッドの大物プロデューサーの長年にわたるセクハラ行為や性的関係の強要が暴かれ、タブーが打ち破られたのか、大物俳優や政治家らの同様の行為の暴露が続いた。被害を受けた人たちによる告発の動きは拡大し、「#MeToo」とSNSなどで様々な事例が明るみに出されるようになった。

 そうした告発の動きは日本では広がらず、男性優位社会は強固に見える。セクハラやパワハラに限らず、組織や権威などに対して告発する者が冷ややかに見られることもある日本だから、告発するには余程の覚悟が必要か。告発した側の尊厳や人権が傷つけられたり、不利益を被ることもある。

 日本が、政治家や高級官僚の半分以上が女性で、新聞社やテレビ局の幹部も大半が女性という女性が権力を持つ女性優位社会だったなら、男性によるセクハラやパワハラは大幅に減るだろう。それでもセクハラやパワハラがあるとすれば、地位や権力で優位にあることと関係するから、今度は女性が「加害者」になるのだろうか。

 そうなると、男性記者に対して女性の高級官僚が「○◯に触っていい?」「抱きしめていい?」「予算通ったら浮気するか?」「手縛ってあげる」などと言ったと男性が告発する……女性優位社会で男性は、セクハラやパワハラに怒り、そんな社会を変えようと積極的に動くのだろうか。

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