南北が首脳会談後に発表した「板門店宣言」で具体的に決めたことは、▽双方の当局者が常駐する南北共同連絡事務所を開城に設置▽民族共同行事を積極的に推進し、和解と協力の雰囲気を高める▽南北赤十字会談を開催して離散家族・親戚再会など諸問題を協議(離散家族・親戚の再会を行う)。
軍事的緊張状態の緩和へ向けては、▽あらゆる空間で一切の敵対行為を全面的に中止▽軍事境界線一帯で拡声器(宣伝)放送やビラ散布など敵対行為を中止▽黄海の北方限界線一帯で偶発的な軍事衝突を防止し、安全な漁業活動を保証。
平和体制構築のための具体的な合意は乏しいが、▽終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制を構築するため、南北米3者または南北米中4者会談の開催を推進。また、▽不可侵合意を再確認▽段階的に軍縮▽完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認、と緊張緩和ムードを盛り上げた。
宣言に忠実に北朝鮮が今後、軍事的な緊張を高める行動を一切やめて、韓国との交流を増やして「開国」へ向かうならば、今回の南北首脳会談は歴史的に高く評価されるだろう。最高指導者の金正恩氏が韓国の経済的発展にならって、軍事強国を目指す路線の転換を決断したなら世界にとっても歓迎すべきことだ。
今後、南北で多方面の対話や交流、協力が活発化する可能性はあるが、路線転換を簡単には信用すべきでないと過去の北朝鮮の行動が教えている。北朝鮮の「真意」を知るには、軍事関係の具体的な緊張緩和に向けた行動の積み重ねを見なければならず、数年を要するだろう。
北朝鮮の狙いが、経済制裁の解除にあるとすれば緊張緩和に積極的に取り組むだろうが、核やICBM開発のための時間稼ぎであるなら、北朝鮮の判断でいつでも状況を変更できる(板門店宣言をひっくり返す理由を北朝鮮はいつでも見つけるだろう)。
緊張緩和へ向けての動きが高まっていると見せることに成功した首脳会談で南北は、外交での存在感を示した。軍事力行使も選択肢にあると力で脅した米国に、北朝鮮は脅しで反撃していたが、態度を変更した。力ではなく言葉が外交では重要だと示したのが今回の南北首脳会談だったのか、北朝鮮の言葉はやはり信用できなかったとなるか……北朝鮮にとって国際的な信用を得るラストチャンスだろうことは確かだ。
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