2018年12月19日水曜日

「正義」に見える後進性

 立法、行政、司法がそれぞれに独立した機関となり、相互に監視することによって国家権力の濫用や暴走を防ぐという仕組みが三権分立だ。民主主義とともに多くの国で採用されているが、それぞれの独立の程度は一様ではなく、国によって違いがある。

 三権のうち主導権を取るのが行政だ。人々による選挙で選ばれた議員で構成する議会(立法)が日本では国権の最高機関とされるが、議会は議員による政治的主張の対立の場となるので、首相を頂点とする政府(行政)が国家権力の行使において中心となっている。

 直接選挙で行政府の長(大統領など)を選出する国では、行政が立法と対等であり、大統領に選ばれた個人に大きな権限が与えられるので、大統領を頂点とする政府(行政)がやはり国家権力の行使において中心となる。

 司法の役割は、立法や行政を監視することが中心になる。国家権力の行使の正当性を検証し、乱用や偏り、暴走を防いだり、是正することが務めだ。逆にいうと、行政が正当性を得る(乱用や偏り、暴走が容認される)ためには、司法を行政の影響下に置くことが必要となる。

 そのために、選挙で選出されて大統領に就任した人が自分に都合のいい人物を最高裁に送り込むことは各国で珍しくない。そうして最高裁(司法)が、行政の意にかなった判断を連発する。三権分立という建前をかざして、司法の判断を尊重するとして行政は「暴走」を始める。例えば、韓国。

 法の上に国民情緒法があるなどと韓国は揶揄されていたが、その国民情緒が韓国独自の「正義」を支える。北朝鮮に融和的であるか批判的であるか、韓国には深刻な分断があり、その時々の政権の「正義」が法に優越する。つまり民主主義による政権交代は「正義」をめぐる争いであり、三権分立は韓国では不安定だ。

 韓国は民主主義国であると見なされている。しかし、韓国は政権交代によって、それ以前の政治(と外交的な蓄積)を簡単に覆す。それぞれの政権の「正義」を優先した結果であり、韓国国内では時の政権の「正義」を実現する行動だと支持者は持て囃すが、韓国の外から見ると、普遍性を軽視し、独自の「正義」を正当化するために民主主義を装うという韓国の後進性を示すものでしかない。

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