宇宙は138億年前、針先よりも小さな超高温・超高密度の空間であり、そこから膨張を続けて現在に至ると考えられている。136億年前までの2億年の間に誕生した恒星はファーストスターと呼ばれる。ファーストスターの質量は太陽の40〜100倍とされ、重い恒星は寿命が短いので現在の宇宙には残っていない。
ファーストスターはブラックホールになっただろう。太陽の質量の40倍を超える星は最後に、超新星爆発を起こした後、中心部が爆発の反動で収縮を続け、極めて強い重力により光さえ脱出できないブラックホールになるとされる。ファーストスターはブラックホールとして現在も残っている可能性はあるが、特定することは困難だ。
宇宙誕生から8億年後(130億年前)の時点で、巨大ブラックホールが多数存在したと愛媛大や東京大などの国際研究チームが発見した。質量が太陽の1億倍〜10億倍の巨大ブラックホールを新たに83個発見し、最も遠いのは130億5000万光年先にあったという。
巨大ブラックホールは銀河の中心にあり、太陽系が属する銀河系(天の川銀河)の中心には太陽の質量の400万倍のブラックホールがあるとされる。宇宙には1000億以上の銀河があり、その中心に巨大ブラックホールがあるとすれば、巨大ブラックホールは宇宙では珍しい存在ではない。
今回発見された130億年前の巨大ブラックホールとファーストスターの関係は不明だが、ファーストスターが巨大ブラックホールの母体になったとも、巨大ブラックホールの形成を手助けしたとも考えられ、“若い頃”の宇宙に想像は膨らむ。
巨大ブラックホールがどのように形成されたのかは、まだ分かっていない。極めて強い重力で何でも捕らえてブラックホールは成長を続けるが、吸い込む量には限界があって巨大になるには相当の時間を要する。ブラックホール同士が合体を繰り返せば巨大化しやすいだろうが、広大な宇宙でブラックホールが次々と出合う確率は小さい。
宇宙には1000億以上の銀河があり(観測精度が向上すれば、さらに多くの銀河が発見されよう)、銀河にはそれぞれ数千億個の恒星があり、惑星を持つ恒星もある。宇宙は物質に満ちているようだが、現在の宇宙の構成は、普通の物質が4.9%、暗黒物質が26.8%、暗黒エネルギーが68.3%とされる。ブラックホールと暗黒物質、暗黒エネルギーとの関係は分かっていない。
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