2025年5月7日水曜日

ルート66

 「ルート66」は、ナット・キング・コール(1946年)からチャック・ベリー(1961年)らジャズやロックなどジャンルを問わず多くの歌手やグループによってカバーされたヒット曲だ。米国内の国道66号線を旅する楽しさを歌う曲だが、日本を含む各国の歌手・グループもカバーしている。

 ルート66は、中東部のシカゴ(イリノイ州)と西海岸のサンタモニカ(カリフォルニア州)を結ぶ全長3755km(2347マイル)の国道で、8つの州を経由する(高速道路網の整備により1985年に廃線となったが、大半は現在も走行可能)。米国を横断するルート66は東西間の交通の利便性を高め、人気が高いルートとなり、沿道にはレストランやモーテルなどが増え、賑わったという。

 「ルート66」の歌詞は、西へ向かって車で行くならルート66がいいぜ-と始まり、セントルイスやジョプリン、素晴らしいオクラホマ・シティ、アマリロ、ギャロップ、フラッグスタッフが現れる-と沿道の主な都市名を次々と挙げ、ウィノナも忘れるな-と続け、キングマン、バーストウ、サン・バナディノもある-とする。音楽版のロードムービーの趣が漂う。

 この曲が作られたのは1946年で、第二次大戦中には軍需生産を優先していたGMやフォードなどビッグ3は乗用車などの生産を再開し、V8エンジンを搭載した大型車が売れていた時代だった。パワフルな車で米国内を旅行する欲求を刺激することに「ルート66」もいくらか貢献したかもしれない。行ったことがない都市名を耳にして、興味を持つことは珍しくない。

 ローリング・ストーンズは1964年のデビューアルバムで「ルート66」をカバーしているが、2024年にリリースされた「ウェルカム・トゥ・シェパーズ・ブッシュ」(1999年に英ロンドンのシェパーズ・ブッシュで行われたギグを収録したライブ盤)でも、この曲を演奏している。「不朽のロード・ソングは、ストーンズの初期のギグや最初のLPにつながるもので」「スリリングで緻密なハーモニーを奏でた」と解説文。

 この曲をローリング・ストーンズはデビュー前からレパートリーにしていたであろうから、おそらく数千回は演奏しているだろう。「ウェルカム・トゥ・シェパーズ・ブッシュ」での演奏はパワフルながらリラックスした雰囲気で、楽しみながら演奏している様子が伝わる。繰り返し演奏しても、洗練されすぎて上品にならないのが彼らの強みであり、ロックの魅力だ。

 日本に国道は459路線あり、1号から507号まで存在しているが「このうち48路線が欠番」で「欠番となっているのは59号から100号」(国交省HP)だから日本には国道66号線は存在しない。最長の国道は東京と青森市を結ぶ4号線で742.5㎞、2番目は東京と大阪市を結ぶ1号線で649.3km、3番目は京都と下関市を結ぶ9号線で614.6kmだ。「ルート66」にならって、日本でも国道を舞台にしたロードムービーやロードソングを作ることは可能だろう。

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